インボイス制度の概要

 

2022年06月01日

令和5年10月1日から「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」が導入されます。
財やサービスの買い手側は、支払対価に含まれる消費税額について、仕入税額控除を適用して納付すべき消費税額を計算しています。つまり、支払った消費税は、消費税を納付する際に、マイナスされるということです。
従来は、課税取引であれば仕入税額控除が適用できましたが、インボイス制度の導入により、インボイス(適格請求書)が交付され、保管している取引しか仕入税額控除ができない(経過措置有り)こととなります。このインボイスは、適格請求書発行事業者(登録事業者)のみが交付することができます。

1.適格請求書発行事業者登録申請
インボイスを発行するためには、事前申請が必要です。令和5年10月の制度開始から適用するためには、令和5年3月末までに申請する必要があります。詳しくは、以前の記事をご参照下さい。

2.インボイス(適格請求書)の記載事項
現行の区分記載請求書に、「登録番号」、「適用税率」及び「税率ごとに区分した消費税額等」の記載が追加されたものをいいます。
①適格請求書発行事業者の氏名または名称および登録番号
②取引年月日
③取引内容(軽減税率の対象品目であればそれを記載)
④税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜または税込)および適用税率
⑤税率ごとの消費税額等
⑥書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

3.適格簡易請求書の記載事項
不特定多数の顧客に対して商品の販売やサービスを提供する業種では、適格請求書の内容を簡易化した「適格簡易請求書」で代用することもできます。具体的には小売業、飲食店業、旅行業、タクシー業、写真業、駐車場業(不特定多数を対象に限る)やこれらに準ずる事業などの業種です。
①適格請求書発行事業者の氏名または名称および登録番号
②取引年月日
③取引内容
④税率ごとに区分して合計した取引対価の額(税抜または税込)
⑤税率ごとに区分した消費税額等または適用税率

4.経過措置
インボイス制度の開始から6年間は、インボイスを発行できない免税事業者等からの仕入であっても、部分的に仕入税額控除が受けられる経過措置が設けられています。
①令和5年10月1日から令和8年9月30日
 免税事業者等からの課税仕入れのうち80%が控除可能
②令和8年10月1日から令和11年9月30日
 免税事業者等からの課税仕入れのうち50%が控除可能
③令和11年10月1日以降
 控除不可

5.経理部門が対処すべきこと
①適格請求書発行事業者登録申請
現状で免税事業者である場合でも、取引先や自身の消費税納付について勘案した上で、登録申請を行う方が良い場合があります。
②顧客に発行する請求書及び領収書の様式の改定
上記2.3.に対応した様式に改定する必要があります。
③仕入先がインボイス発行事業者となるかどうかの確認
免税事業者からの仕入は、導入により会計処理が変わることとなるため、継続的な取引関係がある事業者は、事前に確認しておくことが好ましいです。
④書類の保存
・顧客に交付したインボイスの写しを保存しておく必要があります。
・仕入先から交付を受けたインボイスを保存しておく必要があります。