執筆者:札勘スイマー
2023年01月15日

睡眠不足の日々が続いた『FIFAワールドカップカタール2022』が閉幕してから、約1ヶ月が経過しました。

優勝はアルゼンチン。5度目のワールドカップでキャプテンとしてチームを牽引したアルゼンチン代表のリオネル・メッシ選手は、これまでの選手生命で様々なタイトルを獲得してきました。残すはワールドカップ優勝のみとなり、年齢的にも今大会がラストチャンスというドラマチックな展開での優勝。そして、今大会のMVPも獲得しました。

優勝トロフィーを手にしたメッシ選手の無邪気な表情を見た瞬間、私は心から嬉しく思いました。
そんなメッシ選手は、2016年、重すぎるプレッシャーに一度、代表引退を表明したこともあります。スター選手の華やかさの裏側には、私たちには計り知れない重圧に耐えて生活していることを忘れてはなりません。
その上で、選手生命において他の選手たちが憧れるすべてのタイトルを手にすることができるサッカー選手が存在するなんて、メッシ選手の今までの様々な華麗なプレーを含め、アニメや漫画の中の架空の世界の人が現実を生きているように思えてなりません。
そして、その時代を目の当たりにすることが出来ている私たちは、本当にラッキーだなと感じます。

遡ること1986年、アルゼンチンの英雄と呼ばれた故ディエゴ・マラドーナ氏を中心に優勝して以来、アルゼンチン代表は36年ぶりの栄冠にマラドーナ氏の後継者として長年期待されてきたメッシ選手は、『神の子』から『神』となったと言っても過言ではないでしょう。
2年前に60歳の若さでこの世を去ったマラドーナ氏もさぞ喜んでいるかと思います。

私は、メッシ選手が10代の頃から活躍を目にしていて、4年前には旅行で訪れたバルセロナで偶然の遭遇を果たし、昨年はパリ・サンジェルマンFCの一員として来日した姿を生で観ていたので、この結果は大変嬉しく思っています。

さて、少しだけ触れておきますが、我ら日本代表と言えば、グループリーグ1位通過という良い意味で予想を覆してくれた姿が記憶に新しいかと思います。
しかし、目標としていたベスト8の壁は思いの外高く、またもやPK戦の末、ベスト16にて敗退となってしまいました。
PK戦は「運」まかせの部分もあるかと思いますが、やはり、1人目の成功はその後の流れを掴む意味でもとても重要です。しかし、あのペナルティマークに立った時の選手のプレッシャーは相当なものであろうと推測されます。失敗した選手を責めることはあってはなりません。勿論、ゴールキーパーの技術は年々向上しており、お互いの駆け引きは見物であります。私は、いつも応援するチームのゴールを祈りつつ、その駆け引きにも引き込まれているのです。

日本代表がベスト8を目指す上で必要なことは、今回のような選手交代で試合の流れを変えることも重要ですが、どんな相手にでも自分たちが支配できる時間をより多く作り出し、1回のチャンスを確実に決めることのできる決定力あるFWが存在し、90分または120分の延長戦で勝利することができるチームになって欲しいものです。

最後に、今年の6月で36歳になるメッシ選手。ワールドカップ優勝後、アルゼンチン代表引退を否定してくれましたので、代表選手としての活躍をまだまだ観ることが出来そうです。
私の希望としては、選手生命の最後は長年所属していたスペインのFCバルセロナに戻り、優勝をして花道を飾るか、あまり現実味はありませんが、FCバルセロナとコネクションがあるヴィッセル神戸に数ヵ月でも来てくれないかと願うばかりです。