阪神タイガースの商標戦略
【関連カテゴリー】

<ポイント>
◆「A.R.E」
◆「A.R.E GOES ON」

 

1 阪神タイガースの優勝
2023年11月5日、阪神タイガースが日本一に輝きました。
38年ぶり2度目ということで私の周りの阪神タイガースファンも大いに盛り上がりました。優勝を記念して多くの関連グッズが販売されました。今回は、こうしたグッズに使用された商標のうちでも「アレ」に注目します。

2 J-PlatPat
商標登録や出願の状況はJ-PlatPat( https://www.j-platpat.inpit.go.jp/ )のホームページで検索できます。出願人を「株式会社阪神タイガース」として検索すると、阪神タイガースの登録商標や、いま出願している商標を検索できます。検索するとおなじみの「HANSHIN Tigers」の文字や、虎マークなどが登録されていることが分かります。本稿を執筆している2024年4月26日現在で129件もの商標が登録され、9件の商標が出願中です。

3 「アレ」の由来?
「アレ」の由来は13年前に岡田監督がオリックス監督時代に、選手が意識しすぎないように「優勝」とは言わず「アレ」という表現を使用したことに遡るようです。コーチや報道陣まで「アレ」と表現し、初優勝を飾っています。その後、阪神タイガースで監督に就任して「アレ」が復活したとのこと。「コレ」でも「ソレ」でもなく「アレ」。
テレビでも「優勝」の言葉を使わず、「あれ」とだけ表現し、ひと時、関西圏のテレビ放送では「優勝」という言葉に報道規制がかかっているという噂まで流れていたとかいないとか。

4 「アレ」に関する商標出願
これほど話題になった「アレ」ですが、実は2022年12月19日に既に「A.R.E」として出願されています(商願2022-144399)。「A.R.E」という文字だけでは、文字数も少なく登録が認められない可能性が高いからだと思いますが、「Aim! Respect! Empower!」や「2023」の数字も入れてデザインも凝ったものにしています。
こうしたデザインであったり商品企画だったりの下準備がありますから、もっと前から商標登録を企画していたことになります。その後、2023年8月1日に登録されました(登録番号6722350)。
優勝するかどうかも分からない1年近く前から出願し商品販売の準備を進めている点は、本当に用意周到です。

5 「アレ」の続き
優勝を決めた直後の2023年12月13日には、さらに「A.R.E GOES ON」の商標出願がなされています(商願2023-137893)。こちらも文字にデザイン性をつけて単なる文字としての出願としてはいません。未だ登録されていませんが、「アレ」が意識されるころに登録されるのかもしれません。
阪神タイガースは、2024年4月25日現在で、試合数23、勝12、負8、引分け3でセントラルリーグ、トップのようです。
前年に続き選手も若い層が活躍されているようですし、再び「アレ」の商標出願もしていますので、今年も「アレ」が十分に期待できるのではないでしょうか。