団地管理組合について3

 木ノ島 雄介

2020年07月15日

<ポイント>
◆団地内の特定の建物の建替えと団地内建物全部の一括建替えとでは手続が異なる
◆集会で問題となる議決権割合を、共有する土地の持分割合で決めるのか、区分所有建物の専有部分の床面積割合等で決めるのかに注意

今回は、団地の建替えについてお話したいと思います。
団地管理組合や団地共用部分についてお話しした「団地管理組合について」「団地管理組合について2」も併せてご参照ください。

以下、団地内の特定の建物を建て替える場面と、団地内のすべての建物を一括して建て替える場面について、区分所有法に基づいて説明します。

区分所有法上、団地内の特定の建物を建て替える場面では、次の要件を充たす必要があります。
1) 団地内の数棟の建物のうち、全部または一部が区分所有建物であること
2) 建て替えようとする特定の建物の所在する土地(借地権等を含む)を、団地建物所有者が共有していること
これらに加えて
建て替えようとする特定の建物が
3) 区分所有建物であれば、建替え決議または区分所有者全員の同意
3)′区分所有建物以外の建物(たとえば戸建の建物)であれば、その所有者の同意
が必要です。
そして1)2)3)または1)2)3)′が充たされ、4)団地建物所有者の議決権の4分の3以上の多数による建替え承認の決議が得られれば
当該特定の建物を建て替えることができます。
ここでいう議決権の割合は、共有している土地の持分割合により定まります。

なお、特定の建物の建替えが、他の建物の建替えに特別の影響を及ぼすときは、当該他の建物が区分所有建物であればその区分所有者全員の議決権の4分の3以上が、当該他の建物が単独所有であればその所有者が、建替え承認決議に賛成していることも必要です。
ここでいう議決権の割合は、共有している土地の持分割合で定まります。

区分所有法上、団地内の建物すべてを一括して建て替える場面では、次の要件を充たす必要があります。
1) 団地内建物のすべてが区分所有建物であること
2) 団地内建物の敷地(借地権等を含む)を、団地内建物の区分所有者が共有していること
3) 団地内の各建物が、団地管理組合の規約によりその管理の対象となっていること

そして1)2)3)が充たされ、団地管理組合の集会で
4) 団地内建物の区分所有者の5分の4以上、かつ議決権の5分の4以上の多数が賛成し、
5) 団地内建物ごとに(棟ごとに)、区分所有者の3分の2以上、かつ議決権の3分の2以上が、賛成すれば
一括建替えができます。

なお、4)の議決権割合は、共有する土地の持分割合で定まり、5)の議決権割合は、各棟の規約に別段の定めがない限り専有部分の床面積の割合で定まります。

参考になれば幸いです。