事務職員のエッセイ

2020年07月15日
VAR(ビデオ・アシスタント・レフリー)の可否

7月4日(土)、 新型コロナウイルスの影響によって延期されていたJ1リーグが約4ヶ月ぶりに再開されました!!

2月末から私の週末の楽しみが奪われ、また選手たちも突如試合が出来なくなり、そこからは長期間の自宅待機や全体練習も満足に行えない日々が続 きました。また、海外の試合もすべて出来なくなってしまい、国によっては今シーズン途中で打ち切りとなってしまったところもありました。全世界からサッカーが無くなることなんて、想像にもしていなかったことなので、サッカー観戦が生き甲斐の私にとっては、この4ヶ月は喪失感に襲われた日々でした…(泣)

また、その間にとても衝撃的な出来事がありました。
昨年3月、神戸にあるスタジアムで現地観戦をした帰りにたまたまスタジアムの外に出てきていたアウェイチームの選手(以前、私の贔屓にしているチームに在籍していた選手)とツーショット撮影をしてもらったのですが、その選手が5月末に新型コロナウイルスに感染し、症状が出て入院したというニュースが飛び込んできたのです。私は心配でたまらず、とてもショックを受けていました。。。
しかし、幸いにもその選手は、発症から1ヶ月弱でチームの全体練習に合流するほど回復し、Jリーグ再開時にはベンチスタートから途中出場、再開2試合目にはスタメンで出場することができていました。この選手はFWですが、チームの為にハードワークをしてくれ、よく走り回る選手なので、心肺機能への後遺症もなく、元気な姿を観ることができましたので、今となっては安堵しています。

さて、その再開したJリーグで、見過ごすことの出来ない大問題が発生しました!!

それは、7月4日(土) に開催された川崎フロンターレvs鹿島アントラーズ戦の前半開始2分、川崎フロンターレのDF谷口選手のゴールは、誰が見ても明らかにオフサイドだったにも関わらず、ゴールが認められてしまったのです。

サッカーは流れのスポーツです。 前半の序盤でこのような判定をされてしまったら、選手たちは判定へのモヤモヤした気持ちの中でその後88分以上プレイを続けなければならず、その影響は計り知れないのです。

後日、DAZNで配信されている『Jリーグジャッジリプレイ』 という番組内で、FIFA・AFC・JFA審判インストラクターの深野悦子氏が「誤審」 だったと認められていますが、この判定は覆ることはありません。 また、その番組内では、「選手たちも4ヶ月ぶりの試合だったが、審判たちも同じくその期間休んでいたため、試合勘もなく、目がスピードに対応出来ていなかった。」 というようなコメントもありました。
しかし、少し厳しいことを言うかも知れませんが、レフリーに試合勘が無いから、誤審に繋がったということがあってもよいのでしょうか?
試合をコントロールするのは主審の役割であります。 一つの誤審によって、試合の流れが変わり、その試合を潰してしまう程の重要な局面の判定はプロとして慎重になって欲しかったと思っています。
また、この誤審が起こってしまった経緯は他にもあります。本来であれば今シーズンの開幕時、JリーグでもVAR(ビデオ・ アシスタント・レフリー)が導入されていました。しかし、このコロナ禍で試合が4ヶ月延期になってしまった結果、今後の試合日程が過密となり、審判員確保の難しさや審判の健康面への配慮を理由に、VARの導入を見送ることが決定されたのです。もし、この試合にVARがあれば、この誤審は確実に覆っていたと思います。

私自身、VARの導入には否定的でした。なぜなら、VARによってその判定の間、 どうしても試合が止まってしまうので、流れを楽しむスポーツであるサッカーの流れが遮断されることは、 醍醐味を奪われることの一つになるからです。時間にして2~ 3分であっても試合を観ている側としては、とても長く感じてしまいます。
しかし、今回の誤審を踏まえ、特にアジア圏のようなレフリーの質が懐疑的な地域の場合は、 特にVARを取り入れないといけないと思わざるを得なくなってし まいました。 私としてはレフリーがしっかり自分の目で見て判断し、 ファールやゴール等の判定を下して欲しいと強く願っているのですが 、サッカーのレベルが向上し、昔と比べスピードが格段に上がっている現状では、 人の目だけでレフリングするということは困難になってきているのかも知れません。

審判も人間なので、間違いを犯すこともあります。また、これまでその判定でドラマ性が生まれたということもありました。それはそれで、サッカーの面白さを見出だすこともできていたのですが、これからは一番に審判の質の向上のためVARを一助とし、何よりも試合の邪魔にならないジャッジをお願いしたいものです。

札勘スイマー