事務職員のエッセイ

2019年11月15日
東京オリンピック

師走の足音が聞こえてきました。
年が明けるとオリンピックイヤーです。
それに合わせるように、大河ドラマでは今、オリンピックを題材にした『いだてん~オリムピック噺~』が放送中です。
決して、NHKの回し者というわけではありませんが、ドラマ好きのテレビっ子としては外せない番組のひとつです。

これから忘年会や新年会の幹事で頭を悩ませる方も多いでしょうが、イベントの大小にかかわらず、何か会を催すとなると、いろいろ大変なもので、頭も気も使います。
当然のことながら、ことオリンピックとなればなおさらです。
ドラマを見ていると、改めて大変な行事だとつくづく感じます。

ドラマでは、もちろん昭和の東京オリンピックを軸に、多くの人が関わって、壮大な行事であるオリンピックに取り組む様が、直接オリンピックに関わる人たちだけでなく、周りの市井の人たちも含めて、生き生きとした姿で面白く描かれています。
現代とも共通点が多く、来年に控える令和の東京オリンピックとも通じるところが多々ある気がします。

ただ残念ながら、視聴率は振るわないようで、大河史上歴代最低の数字が出たとか。
定説となっているのが、大河ドラマで近現代ものの高視聴率は難しいということですが、私なりに低視聴率の原因を考えてみるに、登場人物や画面の「見た目」が影響しているのではないかと思います。

まず、人物の見た目ですが、リアルが大切とはいえ、絵面が汚らしいと視聴者からは敬遠されがちです。
物語は明治後期から始まり、前半は主人公の一人・金栗四三をはじめ、ストーリーテラーの役割も果たす若かりし頃の古今亭志ん生など、登場人物はだいたいあまり身なりがいいとはいえません。
特に、のちの志ん生となる孝蔵という人物は、性格も生活もだらしなく、身なりも気にしないふらふらした若者なのですが、ある時落語に出会い、幾多の困難や挫折を味わいながら、やがて落語家として開眼し大成していきます。
スポーツという新しい西洋の概念に触れ、戸惑いながらも懸命に、またその過程では関東大震災や戦争を経験するも必死で乗り越える黎明期からの日本ともうまく重ね合わされ、重要な演出のひとつでもあります。
この壮年期までの孝蔵(のちの志ん生はビートたけし)を演じる森山未来の演技が秀逸で、関西人とは思えぬべらんめえ口調の噺家ぶりも板についたものです。
特に第39回放送分は涙なくしてはみられない話となっており必見です。

もう一つは、明治・大正・昭和を通しての話なのですが、若い頃を演じていた役者さんがその役の子どもも演じたり、明治から昭和に時代がぱっと移り変わったりと、最初から見ていないとわかりづらいのは否めません。
しかし、これも重要な演出のひとつで、前半にいくつも伏線が張られ、それらが後半になって回収されていく展開となっています。
一見、大筋にはあまり関係がなさそうな話が、見続けていると『ここで繋がるのか!さすがクドカン(脚本家・宮藤官九郎)』と唸ってしまうほどです。
これから最終回に向けて、さらに目が離せません。

昭和芸能デスク