事務職員のエッセイ

2019年08月15日
好きなものから食べる派

「好きなものから食べる派」 か 「好きなものを最後に食べる派」 かは永遠のテーマのようである。

私自身は断然「好きなものから食べる派」で、おなかがすいていて最もおいしく感じる最初に好きなものを食べた方がよりおいしく感じられるし、途中でおなかいっぱいになって残しても好きな順に食べていれば惜しくないと思うからだ。
「好きなものを最後に食べる派」は、たいてい最後は好きなもので終わらせたいというのが理由のようだ。

かつて典型的な「好きなものを最後に食べる派」を見たことがある。
3人でAランチを食べたときのこと。
そのおかずにはハンバーグ、白身魚フライ、ミニオムレツ、野菜、添え物のスパゲティがついていたのだが、ふと隣を見て驚いた。
ご飯もその他のおかずも食べ終わったお皿の真ん中に、きれいに手つかずのハンバーグ一つだけが残っているではないか!!
こんな人がいるんだ、とものすごい衝撃を受けた。ここで地震が起きてそのハンバーグがふっ飛んだらどうするんだ!!

「好きなものから食べる派」 か 「好きなものを最後に食べる派」 か。
このテーマをかつて「ホンマでっかTV」でもとりあげていて、専門家がいろいろ意見を述べていた。

概ね生物学的、心理学的には最初に食べた方がいいらしい。
動物は基本好きなものから食べるし、食べ始めの方が味覚が鋭敏なので、最初に美味しいものを食べる方が合理的であるというもの。しかし目先の誘惑に勝てずギャンブルにはまりやすいらしい。

一方、脳科学的、経済額的には最後に食べた方がよく、我慢強さが身につき、こういう性格の人は借金を背負う確率も少ないらしい。
そういえばハンバーグを最後に残した彼女は、とても堅実で幸せな人生を送っている。
当たっている。

ざっと「好きなものから食べる派」=本能的、楽しみをとっておけない。 「好きなものを最後に食べる派」=計画的、楽しみをとっておける。 ということだろうか。

この「どっち派」は旅行の場合もいえる。
とりあえず今行きたいところに旅行に行ってあとでその分節約するか、今は貯金しておいて将来退職してからゆっくり旅行に行くか。

行き先によると思うが、私のようにイスラム圏のような不安定な地域が好きな者は、絶対「好きなものから食べる派」の方が向いていると思う。
イエメン、イラン、エジプト(の白砂漠)のように、もう一度行きたくても政情不安やテロで行けなくなってしまった国もある。と同時に、行っておいて本当に良かったと思う。

これらの国は、昔から国の一部には危険な地域もあったので、「好きなものを最後に食べる派」の人は、こんな不安定な国に今行かなくても、将来、平和になってからゆっくり行けばいいと考えるのだろうが、そんなことをしていてはこれらの国は一生行けない。

世界が平和に向かっているならその方が安全でもっともだろう。
でも実際には世界が平和になってきて、どこの国にも行きやすくなってきているとは思えない。
イスラム建築マニアから見ると世界(特にイスラム圏)はだんだん行きにくくなってきている。
かつてはシリアを旅行した人の話もよく耳にしたものだ。今となってはあり得ない。

とにかく行ける国は行けるうちに行っておかないと・・・。
経験則によりこうして私の「好きなものから食べる派」傾向は強まってきている。

こんな統計があるかどうかわからないが、世界の情勢が不安になり、日本では近く大地震が起きると言われている今、「好きなものから食べる派」の割合はやはり増えているのだろうか。

それとも将来年金だけでは2000万円不足すると聞かされ、まず貯めて安心して使える時期がきてから使おうとする「好きなものを最後に食べる派」が増えているのだろうか。

イスラム建築マニア