事務職員のエッセイ

2021年01月15日
世知辛い世の中

今年はコロナの状況が好転することを祈りつつ新年を迎えたのですが、1月に入り、11都府県で緊急事態宣言が発令されました。

また、「感染力の強い新型コロナウイルスの変異株が検出された」との報道もあり、いつまでこのwithコロナ生活が続くのか…。気が遠くなります。

私自身、コロナに感染したという話を身近では聞いていなかったので、普段、感染予防はしっかり取っていますが、まだそこまでの恐怖心を抱いていませんでした。しかし、最近、衝撃かつとても酷い話だなと思う出来事がありました。

それは、1月上旬に起こった私の母の話です。
実家の向かいの家に高齢の老人が住んでいます。日頃は近所に住む息子がちょくちょく様子を覗きに来る光景がよく見受けられていたそうです。しかし、最近、その息子をあまり見かけなかったとのことで、母は少し不思議に思っていたそうです。
そして、1月7日の寒さ厳しい夜、母が家の外に出たところ、そのお向かいに住む老人が自宅前の道路で倒れていたのです。驚いた母はすぐさま、その老人に駆け寄ってみると、後頭部から出血があったそうです。幸い意識もあり会話も出来たので、安心したそうですが、その老人の体を支え介助しつつ、救急車が来るまでその老人の家で待機していたそうです。それから15分程で救急車が到着し、近所に住む息子も合流したのですが、そこに現れた息子の姿に母は驚愕したのです!!顔にはフェイスシールド、マスクを付け、手にはビニールの手袋を装着し、いかにも何かから自分を守るための重装備だったのです。すると、その息子から「母はコロナウイルスの陽性者なのです。」と発せられたのです。驚いた母はすぐ自宅に戻り、触った物や周辺を消毒し、着用していた洋服も脱ぎ洗濯し、お風呂に入ったそうですが、それと同時にせめて隣近所ぐらいには、その老人がコロナウイルスの陽性者で自宅療養をしていることを伝えてくれていたら、それ相応の対応が出来たのになぁ…。と少し怒りを覚えたそうです。

それから、数日後、母の元に保健所から連絡が入り、「濃厚接触者に該当するので、病院で検査を受けて欲しい。2週間の自宅待機をお願いする。」との要請があり、その出来事から1週間後に検査を受けることとなりました。
このエッセイを執筆している時点では、検査を受けた段階までしか情報はありませんが、1週間経った現在も母には熱や新型コロナ特有の症状は出ていません。とにかくあと1週間、症状が出ないことと、検査結果が陰性であることを願うばかりです。

しかし、まさかこのような形で身近において、新型コロナウイルスに脅かされる日々を送るとは私も思ってもみませんでした…。

コロナウイルス感染症(COVID-19)には下記の「3つの顔」があり、「これらが”負のスパイラル”としてつながることで、さらなる感染の拡大につながっている」と日本赤十字社は指摘しています。
1、病気そのもの
2、不安と恐れ
3、嫌悪・偏見・差別

この感染症の恐ろしさは、病気が不安を呼び、不安が差別を生み、差別がさらなる病気の拡散に繋がることです。

これから、人助けをする時は相手がコロナウイルスを持っているかも知れないということを念頭に置いて行動しなければなりません。また、場合によっては、普段当たり前に行っていた親切心での行動も接触を伴う場合には、相手にとって迷惑と感じることもあるでしょう。そんなことを考えていると、この未知なるウイルスのせいで、世知辛い世の中になってしまったなぁ…。と考えさせられる今日この頃です。。。

札勘スイマー