2026年03月01日

ジブリの主題歌の歌詞のようなタイトルですが、そのようなロマンチックな話ではありません。仕事の”産みの苦しみ”の話です。
弁護士になってから今年で満30年になります。特に専門分野についてはそれなりの経験も積んで定石も理解しているので、見落としがないかどうかや丁寧に伝えることには気を遣いつつも、長い間呻吟して苦しむということは少なくなってきています。
とはいえ、この仕事のしんどさというか面白さというか、やはり悩んでも悩んでもなかなか道が見えてこない案件もあります。
その時にどうすればよいのかについて、先日少し考えたことがあります。
それは何度もアタックする機会を作るということです。
重要なのはその都度真剣にアタックする(考える)ことです。
紙に書いてみたり、歩きながらぶつぶつ独り言をいってみたり、パソコンに打ち込んでみたり。
まずは手や足や口を動かして頭が動くのを促します。
その都度なるべくこれまでと少し違うアプローチをしてみて真剣に考えるのです。
時間は最初からあまりまとまった時間を取ろうとしないほうがよいです。
5分でもよいのです。ひらめきさえすればまた次につながります。逆に良くないのは、他の細かいことが全部片付いて落ち着いた状態でじっくり考えられるときまで待とうと、棚上げしてしまうことです。残念ながらそんな時はなかなか来ません。
とりあえず短い時間でも真剣に考えるのです。それで何も浮かばなければ一度撤退するのでも構いません。ただ、できれば一言だけでもそのとき考えたことをメモしておくと無駄に考えたわけではない感じがしてよいと思います。その一言を捨てるのはいつでも捨てられます。
例えるなら登山家です。何度でも何度でも山頂を目指してトライするのです。
いったん撤退するときには次にどのようなときに再トライするかを決めておくのも大切です。ランチのあと、とか、明日の朝一番とか、資料のコピーを入手したとき、など自分を逃がさないように再トライのタイミングを決めてから撤退するのです。なお、そのタイミングを、人任せのもの一択にしないことは非常に重要です。例えば、この返事が来なくとも、遅くともいついつ、のように次のタイミングを決めるのです。
自分でしっかり悩んだあとは、人に相談してみるのもよい方法です。残念ながらどれほど仲の良い家族であろうと優秀な先輩や同僚であろうと、その問題をこの世で一番考えているのは自分なので、すべてが一気に解決するような素晴らしいアイディアを授けてくれることはほとんどありません。
しかし、人に話すことでまた自分のなかで新たな気づきを得たり、相手からヒントをもらえたりすることはよくあります。
そうこうしているうちに何らかのアイディアにたどり着くことがほとんどです。
その過程はもちろん苦しいのですが、多くの場合少しだけ楽しかったりもします。
まさに故河合隼雄先生の造語「楽苦しい(たのくるしい)」状態と言えるでしょう。
さて、私の最新のアイディアの出来はどんな評価を受けるでしょうか。