2026年01月01日

私は3人兄弟の次男であり、一卵性双生児すなわち双子の弟である。2026年の大河ドラマは「豊臣兄弟!」なので、というわけでもないが、今回は(双子)兄弟についての話である。

私達兄弟は、当然ながら同い年であるが、兄と弟として育てられた。よって、幼い頃から兄の和史を名前で「カズフミ」と呼んだことはなく、小学生までは「あんちゃん」、中学生からは「兄貴」と呼んでいる。世の中に双子はあまたおり、友人知人の中でも何組もいるが、兄と弟、姉と妹という役割分担をしているペアはいなかったようである。アスリートでも、最近有名なのは女子プロゴルファーの岩井明愛・千怜、古くはマラソンの宗茂・猛がいるが、同様のようである。一度、中学生の頃に「カズフミ」と言ってみたことがあるが、兄貴の機嫌が滅茶苦茶悪くなったので、それ以来、常に兄貴と呼んでいる。

双子は、受精卵が何らかの理由で(十分に解明されていないようである)分裂してできるので、遺伝子はほぼ同じであり、そのため外見はよく似ている。私たちも子供の頃はよく似ていたが、その後の生活や習慣の違い、たとえば部活として何のスポーツをするかなどで少しづつ違いがでてきた。芸能人の「ザ・たっち」のお二人のようにあえて同じ髪型、同じ服を着れば瓜二つということもあろうが、少なくとも私たちは大学生から社会人になるあたりから外見が異なるようになってきていた。それでも、私の友人の弁護士が、偶々、兄貴が一人で梅田を歩いていた際に出会って、私と思って「久しぶり」と話しかけて、途中まで私と思い込んでいたということもあった。年を経て、今では還暦を過ぎて顔にしわが寄ってくると、骨格が同じなのでしわのより方が全く同じために最近は、再び非常によく似てきた。

性格はどうかというと、内向的・外交的、積極的・消極的といった大まかな方向は似ているが、もう一段具体的なレベルでの性格は大分異なる。どちらがどうこうという性格分析は控える(私の方が性格は良いと思っている)が、高校生から社会人なりたて位の思春期・青春時代の困ったことをしでかしたエピソードの数(ロクでもないことをした数)は兄貴の方が圧倒的に多い。

双子だからか、育った環境が同じだからかは分からないが(多分、両方だと思う)、好きな映画や本はよく似ているし、それにハマル時期というのも不思議に同じである。たとえば、私たちは「仁義なき戦い」シリーズを愛しているが、封切られて大ヒットした約25年後に、どちらからというわけではなくレンタルビデオ・DVDで見るようになった(もちろん、映画のことは知っていたが)。また、浅田次郎作「壬生義士伝」に涙し、ユヴァル・ノア・ハラリ著「サピエンス全史」に感銘を受けた時期も同じであった。

人生としては、相当に異なる来し方をしているが、私がカナダに留学して帰国した後、すぐに兄貴はドイツに赴任するなど不思議と符合することもある。ただ、お互いに、厳しい時期には協力し、勇気づけてきたように思う。兄貴は、今、サラリーマン人生の集大成としてある上場会社の社長をしている。その社内報では、双子ということで私たちの小学生のときに撮ったスナップ写真(どちらがどっちか判然としない)が掲載されたということであり、私にとっても名誉なことである。今後もライバルでありよき理解者として人生を過ごせていければいいと思っている。