執筆者:札勘スイマー
2019年05月15日

2018年12月31日~2019年1月6日まで5泊7日でスペインに行ってきました。

今回は初フリープランということで、夏過ぎから月に1~2度、一緒に旅する友人と集まっては行き先について検討していました。しかし、自宅での打ち合わせは様々な誘惑(DVD観賞やおしゃべり等)に負け、なかなか前に進みません。また、初めて行く場所となると、「ここにもあそこにも行きたい!」という欲望が出てきます。最終的にはバルセロナで5泊し、その他の都市へは飛行機にて日帰りで行くこととしました。

今回はフィンエアーでのフライトです。ヘルシンキまで約9時間半で到着します。トランジットでは2時間半を要し、そこから約4時間でバルセロナに到着となります。関空から10時間弱で一旦飛行機から降りられることもあり、今回は体の疲れはあまり感じなかったですが、それでもスペインは遠い。。。フィンランドぐらいの時間で行けたら、毎年行けるのになぁとも思ってしまいます。

現地時間の夜8時頃到着し、そこからいよいよ、かなりの時間を費やして考えた旅程を無事クリアすることができるのか!?という、挑戦が始まります。
先ずは、ホテルの最寄りにあるカタルーニャ広場へ向かうバスに乗車するためのチケットを購入することに。しかし、券売機にカードを差し込んでも情報が全く反映されない。現金で買おうとしても「もっと小銭は無いのか…。」と、言われる始末。現地に着いたばかりで小銭なんか持っていないし、「もっとにこやかに言ってくれないかな。」と思いつつもなんとかバスにも乗車でき、ホテルに向かいことが出来ました。

ホテルのチェックインも無事済まし、やっと落ち着いてソファーに腰掛けることができました。しばらくすると、外が騒がしくなってきて、時計を見ると0時前になっていました。
「花火大会か!」というほど、何発もの花火が打ち上げられており、また、モンジュイックの噴水前では花火は勿論、噴水ショーやライブ、毎年盛大なカウントダウンイベントが開催されているようです。

また、スペインでは年明けを告げる午前0時の鐘の音に合わせ、1回鳴るごとに1粒ずつ、計12粒のブドウを食べる風習があります。この風習は100年近く続いていて、ブドウを食べながら新年の願い事を唱えた人に幸運がもたらされる、というものだそうです。
本当は、スペインでは生のブドウの缶詰が売られてあるとのことだったので、それを購入しようと考えていたのですが、そんな余裕もなく、友人が持参してくれていた干しブドウで代用し、生中継されている鐘の音に合わせ12粒の干しブドウを食べたのでした。

ちなみにバルセロナ観光は1月1日と1月4日、しかし、1月1日は美術館等室内がメインの観光スポットは休館のところが多く、サグラダ・ファミリアも午前中だけの営業でした。ということで、この日の観光はサグラダ・ファミリアとグエル公園やガウディ建築を外から眺めることとしました。

ホテルからカサ・バトリョ、カサ・ミラの方へ歩いて行き、街ぶらをしながらサグラダ・ファミリアに向かいます。前回、自力で訪れたピサの斜塔の時もそうでしたが、その一部が見えた時は本当に感動しました。やはり、海外で自力で目的地に辿り着くことができると喜びもひとしおです。
テレビで幾度もなく見ていたあの建物を目の前にすると、ただただ、壮大な芸術性に圧倒的されていました。やはり、細かな部分の彫刻等、行ってみないと分からないことも多く、これからもっと多くの世界遺産を見てみたいと強く感じました。

さて、バルセロナの12月~1月の平均気温は10~15℃とのことだったので、分厚いダウンコートは持って行かず薄手のダウンを着用していましたが、思っていたよりもとても乾燥していました。日中13℃ぐらいには上昇していたのですが、歩いていると肌寒い。この時から、免疫力の低い私の体調はおかしくなることになります…。

サグラダ・ファミリア観光後は、少し距離はありますが、グエル公園まで歩いて行くことに。途中、こちらも世界遺産ですが、サン・パウ病院にも立ち寄り、グエル公園を目指しました。グエル公園にも沢山の観光客がおり、ガウディ建築は世界中多くの人に愛されているのだと実感しました。

それから、カタルーニャ音楽堂に向かいその近くにある人気のバルで食事をし、帰り道も散策しながら、1日目の観光を終えました。

2日目はマドリード、3日目はグラナダへ行きましたが、そこで体調を崩したりと色々とエピソードはありますが、今回はバルセロナ観光編ということで、その話はまたの機会にさせていただきます。

1月4日、私に関わる誰もが「サッカー」と言えば私のことを思い出してくれるぐらいまでに浸透している趣味に、新たな自慢が加わる出来事が起こったのです!!

この日は朝からFCバルセロナの本拠地であるカンプ・ノウ(スタジアム)収容人数は10万人弱で、サッカー好きであれば、誰しもが「一度はここでFCバルセロナの試合観戦をしたい!」と思うほどの憧れのスタジアムに向かいました。

事前情報では、翌日5日に公開練習をするような話でしたが、残念ながら帰国日と重なっていた為、諦めていました。「せめてスタジアムだけ見れたら満足!」と言い聞かせていましたが、何故かスタジアムに近づくにつれ、人が増えていくのです。
そして、カンプ・ノウに隣接する規模の小さなスタジアムに大勢の人たちが集まっていたのです!!「これは、もしかして急遽今日も公開練習をするのかな?」と予想しつつ、近くまで行くと観客の手にはインターネットからプリントアウトしたチケットを持っていたのです。やはり、急遽の行った公開練習だったようで、後にチームのSNSでこの日の模様が投稿されていました。
また、スタジアム入口には数人のダフ屋がいました。練習も観たいけれど、ダフ屋からチケットを買うのも怖いし、ここは仕方がなく諦め、その隣のカンプ・ノウに向かったのでした。

すると、選手たちを乗せるバスがカンプ・ノウ関係者出入口の近くに停車していたのです!!
25年程、現地観戦に行っている経験上、「これは選手たちがバスに乗り込んでくるに違いない!」と想定し、ベストポジションで、少し待ってみることに。
それから、10分も経たないうちに関係者の出入が激しくなり、ゴールキーパーのシュテーゲン選手が現れたのです!!この状況に驚きながらも必死で写真を撮っていると。。。

メッシ選手とスアレス選手が登場したのです!!
私たちの周りにはスペイン人らしき親子ら十数人しかいなかったのですが、テンションが最高潮に達していた私は、関西弁のイントネーションで「メッシやー、メッシ」と叫ぶと、こちらの方を見て手を振ってくれたのです。もしかしたら、「賑やかな日本人がいるなぁ…。」と思われたかも知れません(笑)。
メッシ選手の登場からバスに乗り込むまで1分程だったかと思いますが、夢のような一時を味わうことができました。それからもビダル選手やピケ選手等、FCバルセロナの選手たちが続々とバスに乗り込んで行ったのでした。

Jリーグや日本代表の試合後、出待ちといえば短くても30分以上は待つことが普通なのに、10分も待たずにそして、世界最高峰チームの主力たちを観ることができるなんて、こんな偶然あるんだなぁと後々、感慨に浸ってしまいました。
でも一方で、今年の運を4日目にして全て使い果たしてしまった気もしてしまいました(笑)。

日頃の行いを良くしていると、こんなにも素晴らしい出来事が起こるのだと強く感じたバルセロナ観光でした。