弁護士のエッセイ

2014年02月01日
ローディの分類

ローディ、すなわちロードバイク愛好者。
変わったひとたちが多いが、その変わりっぷりを勝手に分類してみた。

① 複数所有系
何台も自転車をもっている。自転車なんてどれも同じで一台あれば充分だろ、と常識人から指摘されると、自転車ごとに役割分担が違うから…と反論をはじめる。
ちなみに私の保有台数は4台。役割分担が違うからこれくらいは必要だ。
自転車乗り自身も最初は「1台あれば充分」と思っていて、何台も自転車を保有するのは変人とみなしていたにちがいないが、それでもいつの間にか2台目、3台目・・・と増えていく。
自分の意思で蒐集して「増やす」というよりも、自転車群が勝手に増殖して「増えていく」というほうがしっくりくる。このあたりのことが白鳥和也さんという方の著書「自転車依存症」(平凡社)のなかで書かれていて、妙に納得させられる。ちなみに同氏は増えすぎた自転車を減らすために(すくなくともこれ以上増やさないために)自身にとって最低限必要な自転車をリストアップしていったところ12台になったとか。

② 軽量化系
グラム単位で自転車を軽量化することに勤しむ。カーボンやチタンのパーツが大好物。
6.8kg以上の重量がないと公式レースには出ることができないが、むしろこの最低重量などさっさと「突破」してさらなる軽量化を目ざす。
当然レースには出ることはできない。だいたい、軽ければ速いともかぎらないのになんでそこまでこだわるの?
といいつつ、私がイベント用にしている1台は出先にもち込みやすいようにそこそこ軽い仕様になっている。

③ 盆栽/プラモデル系
乗って走ることに興味がなく、むしろ自転車は鑑賞して楽しむものと考えている。
レアなパーツを持ちだしてきて酒の肴にする。「何杯酒が呑めるか」でパーツの価値が分かるとか。
パーツのアッセンブルに妙なこだわりをもち、組み上がった自転車がいかに格好いいかを自慢する。フレームからホイール、スモールパーツに至るまでイタリアのメーカーで統一したとか、アメリカのメーカーで統一したとか。
でも電動変速機とかつけてるクセに走らなかったら意味ないよ。

④ コンポがSRAM系
変速機やブレーキなどの機械部品のセットを「コンポ」(コンポーネント)といい、この分野ではシマノがトップシェア。シェア2位のカンパニョーロでもだいぶ差をつけられているが、じつはさらにSRAMというメーカーがある。SRAMは海外プロチームでは採用されているが、日本国内ではユーザーは非常にすくない。格好いいんだけどね。
SRAMユーザーは「他の人とかぶるのがイヤ」と思っていることが多い。私もそのひとり。

⑤ 見た目重視系(見た目がすべて?)
とにかくルックス重視で性能なんか二の次。
「カッコよくて遅い自転車」と「ダサくて速い自転車」のどちらを選ぶとすれば当然前者。
バシッときめて、あとはわざとゆっくり走っているフリをすればいい。
自転車で実際に走るところが③とは違う。

⑥ ヒルクライマー系
ガンガン走っているローディは山が大好き。平地をたどっていけばいいような場所でもあえて登り坂をえらぶ。なぜそんなにしんどい思いをしたがるのか傍からみると不思議だが、本人は「登って当たり前」としか思っていない。自転車の軽量化(②)にこだわっていることも多い。
六甲山とかヤビツ峠とかヒルクライムの名所がいくつもある。奈良・大阪間の難所となる暗峠を自転車で登るひともいる。
そういえば自転車にのりはじめたころに「ヤビツ峠ってどこ?」と仲間に聞いたところ私の実家のすぐ近くだった。

⑥ 長距離系
これは私も思い当たるフシがある。1時間だけ走るとか、そういうのでは満足できない。
そこそこ負荷をかけながら最低100キロは走りたい。200キロ、300キロまとめて走ることもある。
そういえば、昨年8人で大阪から天橋立までいって帰ってきたが、300キロ走り終わるころには5人になっていたことがあった。
普通乗用車はがんばれば1日1000kmを走ることもできるが、重量1000kgとすればkgあたり走行距離は1kmにすぎない。これに対して自転車ならば1日150km、重量10kmとしてkgあたり走行距離は15kmになり、自動車の15倍になる。そのような趣旨のことが先ほどの「自転車依存症」のなかに書かれていて、これも妙に納得させられた。

⑦ ハイブリッド系
上記分類の1つだけにあてはまるというようなケースはむしろ少なく、複数あるいは全部の項目にあてはまるほうがむしろ基本である。

弁護士 森田 豪