令和2年著作権法の改正について
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◆施行日ごとのまとめ

第1 改正法の成立、公布
第201回通常国会において、「著作権法及びプログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律の一部を改正する法律」が、令和2年6月5日に成立し、同年6月12日公布されました(令和2年法律第48号)。

第2 改正された内容
改正されたのは以下の項目です。括弧内は関連条文を記載しています。比較的重要な改正であるため、改正が多岐に渡り施行日も別れていてわかりにくいのですが、施行日順にまとめられている解説・サイトがないように思われ、施行日順に整理しました。
1 令和2年10月1日施行
(1)リーチサイト対策(113条2項~4項、119条2項4号・5号、120条の2第3号など)
(2)写り込みに係る権利制限規定の対象範囲の拡大(30条の2)
(3)行政手続に係る権利制限規定の整備(地理的表示法・種苗法関係)(42条2項)
(4)著作物を利用する権利に関する対抗制度の導入(63条の2)
2 令和3年1月1日施行
(1)侵害コンテンツのダウンロード違法化(30条1項4号、2項、119条3項2号・5項など)
(2)著作権侵害訴訟における証拠収集手続の強化(63条の2)
(3)アクセスコントロールに関する保護の強化(2条1項20号・21号、113条7項、120条の2第4号等)
3 公布日令和2年6月12日から1年を超えない範囲で政令で定める日
プログラムの著作物に係る登録制度の整備(プログラム登録特例法4条、26条等)

第3 まとめ
各改正項目の内容の詳細は、文化庁の以下のサイトで確認できます(令和2年11月20日現在)。
https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/r02_hokaisei/
また、今回の著作権法改正については、多くのサイトで解説されていますので参考になります。他方で、実務に対応するものとして、直近で何が問題になるのかを理解しなければいけないのかという視点も重要です。ご参考になれば幸いです。