「ながら運転」の罰則強化
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<ポイント>
◆携帯電話等を使いながらの運転は絶対ダメ
◆カーナビ画面の「注視」2秒以下でもダメ

取引先に連絡する必要があるなどで、自動車を運転しながらスマホ等で通話をしたことがある人は多いのではないでしょうか。令和元年12月1日から、スマホ等で通話をしながらあるいはスマホ等の画面を注視しながらの自動車運転に対するペナルティが強化されました。もともとこのような「ながら運転」は道路交通法上規制されていましたが(道交法71条第5号の5)、「ながら運転」に起因する交通事故が後を絶たず増加傾向にあることから、ペナルティが強化されたのです。

具体的には、免許の違反点数としては、スマホ等について通話あるいは手で保持して注視しながらの運転の場合は点数が1点から3点に、そして、「ながら運転」をして交通の危険を生じさせた場合には2点から6点になりました。つまり、「ながら運転」で交通の危険を生じさせた場合は前歴がなくともいきなり免許停止(30日間)となります。
刑事罰も強化され、通話あるいは手で保持したうえで注視をしながらの運転の場合は「5万円以下の罰金」が「6月以下の懲役又は10万円以下の罰金」、そして、「ながら運転」をして交通の危険を生じさせた場合には「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金」から「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」になりました。前者では新たに懲役刑が加わり、後者では反則金制度の対象外となり罰を受ける場合は刑事罰になったという点で、強い規制になったと言えるでしょう。

「ながら運転」というと携帯電話を使いながらの運転を思い浮かべる方も多いと思いますが、それ以外にも、例えばカーナビゲーションシステムの画面を注視した場合も違反となります。

ここで「注視」の意味について、2秒までであればセーフという意見も見受けられますが、根拠はありません。警察庁のホームページ(https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/keitai/info.html)によると、「各種の研究報告によれば、2秒以上見ると運転者が危険を感じるという点では一致しています」とのことで、これで2秒という言説が出ているのかもしれませんが、たとえ2秒未満でもカーナビや携帯電話の画面を見ようとそちらへ目を向けていたとなれば安全運転上非常に危険な行為であることに変わりはありませんので、違反となるリスクはあると言えるでしょう。

もし、「ながら運転」により交通事故となれば、そのような運転自体が交通安全に対する重大な危険をもたらす行為として強い非難に値します。これで他人をケガさせた、あるいは命を奪ってしまったとなれば、一瞬の不注意で運転者や被害者の人生が大きく変わってしまうことになるでしょう。その人を雇っている会社としても多額の賠償金を払わされるリスクがあります。自動車の運転をするなら携帯電話は使わない、カーナビの画面も走りながら見ないなど、周囲への安全に配慮した運転を心掛けましょう。