執筆者:昭和芸能デスク
2022年06月15日

先日、大好きなアーティストの京セラドーム大阪でのライブに行ってきました。
今回も「興奮と感動」のスタジアムでした。
ツアー動向のスケジュールは毎回チェックを欠かさないファン歴25年以上とかなりの年季の入り様ですが、コロナ禍でしばらくライブの熱狂から遠ざかっていたので、感慨も一入でした。

京セラドームというと、いま熱いのは、やはりこのシーズンはプロ野球戦。
そして、別の意味でアツくなったのが、1ヶ月以上経過してもなお、球審コールだけでスタジアムがざわついた、という白井球審詰め寄り問題です。
巷でも思いの外、この話題が長引いたのは、今、大注目の佐々木朗希投手が相手だったから、というだけではないでしょう。
球審のほうは、完全試合を成し遂げた投手だということで、普段よりヒートアップしたのかもしれませんが。
そう、まさに冷静であってほしい球審のほうが「興奮」状態というのか、やや感情的になっている印象は拭えません。
私もあの場面はテレビで見ましたが、普通にボークの宣告をする時と同じような感じでよかったのでは‥と首を傾げました。
すかさずマスクを取ってマウンドに行き、キャッチャーの制止を振り切ってピッチャーに詰め寄る姿は、佐々木投手ファンならずとも、ちょっとやり過ぎではと、やや反感を買ってしまったように思います。
ルール違反したのは選手で、球審の行為は、規則に則ったものだったにもかかわらず、これだけ波紋を呼んだのは、やはり多くの人の目に「その顔、言い方、言い方!」と思わずツッコミたくなるような威嚇ともとれるイカつい姿に映ったからではないでしょうか。

その立場だからこそ、という丁寧な言葉遣いや接し方など、配慮がより求められることがあります。
例えば、警察官が交通整理や職務質問の場面で、いきなりぞんざいな言い方では、今どき「アウト」ではないでしょうか。
動き回る子どもを「騒ぐな」と一喝する大人は昔は結構いましたが、今やその際も、言葉選びや声の掛け方により配慮が必要となっているご時世です。

私たちが以前よりも「興奮」した言動に敏感になってきているのは事実です。
ほかにも、部活での暴力や恫喝行為が問題になったり、あおり運転、モラハラ、パワハラ‥と日常生活でも家庭や学校、職場などでエキサイトした人たちがニュースになっているのが最近目につきます。
それをまた口撃する人たち、いわゆる「炎上」と興奮の連鎖は止まりません。

自分が正しいと思うがあまり、強い言い方や態度に出てくる人は残念ながらいます。
なかなかライブのように「興奮の先に感動が待っている」という訳にはいきません。
コロナ禍以降、マスクをめぐる事件なども起きていますが、マスクをつける派・つけない派で軋轢が生じ、この先、脱マスク化が進むと、双方が自分の意見や意志を主張する場合にも言葉選びやその伝え方はより慎重さが必要となりそうです。