執筆者:札勘スイマー
2021年07月15日

「スポーツツーリズム」とは、スポーツ観戦のために旅行をしたり、スポーツイベント参加のために観光地を訪れたりといった、スポーツに関わる旅行全般のことを言います。
例えば、Jリーグやプロ野球ファンの泊まりがけの観戦などがこれにあたります。

2年程前には、ラグビーワールドカップが日本で開催され、日本中にムーブメントを巻き起こし、大きな経済効果をもたらしました。
また、その一部は各開催地へも波及したことで、「スポーツツーリズム」の効果はすでに実証済みです。

本来であれば、今年の東京オリンピックが世界的にも一番の「スポーツツーリズム」となるはずだったかと思います。
しかし、誰もが予期していなかったコロナウイルスの世界的蔓延により、今回のオリンピック(開催への賛否はありますが)は残念ながら、1都3県では無観客開催となることが決定しました。
今回の東京オリンピックは復興五輪などと言われていて、それを世界的にアピールできる最大のイベントだったのに本当に残念に思います。

スポーツ庁は、平成28年から、関係省庁や関係団体などと連携し、この「スポーツツーリズム」の推進に力を入れてきたそうです。
スポーツへの参加(マラソン大会)や観戦を目的としてその地域を訪れる、地域資源とスポーツを融合した観光を楽しむ新しいツーリズムのスタイルが徐々に定着してきているように感じます。

私も20年程前から、たまに関東のスタジアムへサッカー観戦に行くことがありましたが、宿泊先は東京都内にしていたため、観光というよりかは、都会へ遊びに行くという感覚でした。しかし、最近はサッカー観戦と観光をメインとして、旅行を計画するようになっています。例えば、一昨年、佐賀県鳥栖市にある駅前不動産スタジアムへサッカー観戦に行くことを決め、2泊3日でその周辺である福岡県や佐賀県内を周遊してきました。
また、今年は日帰りでしたが、徳島県鳴門市にあるポカリスエットスタジアムへ行き、限られた時間ではありましたが、周辺の観光をしてきました。

地方の各スタジアムでも観光PRをされていて、県や市町村の職員の方がパンフレットや特産品を無料配布しているのをよく目にします。また、スタジアムでは、キッチンカーや屋台で、ご当地グルメが販売されていたりします。ご当地グルメを堪能し、尚且つ大好きなサッカー観戦を現地でできる喜びはひとしおです。
また、観光地で応援するチームのユニフォームやタオルマフラーを着用していると、同じサポーター仲間の方やお店の方から声を掛けられることもあり、そこで、コミュニケーションが生まれます。そういった、新たな出会いもこの「スポーツツーリズム」の醍醐味だと私は感じています。

今後、特に人口減少や少子高齢化が進行する地方、観光資源が乏しい所では、スポーツを地域資源として活用し、地域産業の活性化を図ることが求められていると考えます。
そういった観点から、「スポーツツーリズム」は地方経済にとって、これから活用すべき手段であると思います。

私にも訪れていないサッカースタジアムが数多くあります。46都道府県を制覇してきた私ですが、これからはJ1リーグに所属しているチームのスタジアムを巡っての「スポーツツーリズム」を楽しもうかと考えています。

1年以上続くコロナ禍での生活。私のこの野望が実現するよう早く収束に向かって欲しいものです。。。