執筆者:昭和芸能デスク
2021年12月15日

前回ラジオについて少し触れましたが、現在放送中の朝の連続テレビ小説は、そのラジオの中でも長く続く英語講座を軸に物語が展開しています。
英語講座はずっと聴いているという方も多く居られると思いますが、昭和のラジオ英語講座が「カムカム英語」として広く親しまれていたことは、ドラマが始まってから知りました。

昭和・平成・令和の3代にわたって繰り広げられる物語ですが、現在ドラマは昭和の戦後まもない頃を描いています。
ご覧になっていない方にはピンと来ないかもしれませんが、1話につき2回は「泣き」のポイントがあります。
15分のドラマですから、その間に2回も「泣きどころ」があるということは、ほぼ泣きっぱなしです。
出勤前なのに「朝ドラ受け」のアナウンサー同様、朝から涙で、出勤途中ながら最近混み具合が戻ってきた電車内でもまだ余韻があり、さらに次の展開も気になるわで、タイムカードを押すまでに平静をとり戻すのが一苦労です。

その一因は、出征してしまった初代(昭和時代)ヒロインの夫ですが、演じているのが、現役のジャニーズアイドルというと、うちの母などは大変びっくりしていました。
歌番組で見かけると、「これは稔さん(役名)やね?」と自信なげに確認します。

というのも、ドラマの中では平成生まれとは思えないほど、昭和を飛び越え大正生まれの好青年がしっくりきているなんとも昔風情の佇まいだからです。

それとは対照的に、歌番組では、歌いながら今どきの激しいダンスパフォーマンス。
確かに、うちの母ならずとも、一瞬、「同じ人かな」と訝るのも無理はありません。

昔から、歌手であっても映画やドラマに出て演技をすることも、また俳優さんが歌を歌うこともあったわけですが、つくづく多才な人というのはいるものだと感心しています。

この「朝ドラ」では、歌とお芝居の両方をしている世良公則さんも出ていて、先日の場面ではツイストを彷彿とさせる格好いい歌を披露していました。
コロナ禍が続き、まだまだ大きな声で歌ったりできませんが、「燃えろいい女」など大声で歌ったらさぞかし気持ちのいいことでしょう。

ふと、長い間カラオケにも行っていないなあと今年を振り返ってしんみりしてしまいます。
やっぱりエンタメがないとさみしいものです。
カラオケにも行かず、大人数の飲み会もせず、変わり映えのしない1年をまた送ってしまいましたが、今年の紅白歌合戦では、この「朝ドラ」俳優陣が出場するので、今から年末のささやかな楽しみです。今年の憂さを晴らすべくテレビの前で一緒に、大きな声で歌いたいと思います。

去年に引き続き、人と話したり、気軽に歌を歌ったり、これまで当たり前にやってきたいろんなことがどれほどありがたいことかを実感した年になりました。
ですので、目玉がないなんて批判もされていますが、今年もやっぱりど定番の紅白歌合戦を観て、無事、年を越し、恙なく新しい年を迎えられるよう願って過ごすつもりです。