2022年05月01日

2022年4月1日より1年間の任期で、大阪弁護士会の副会長に就任いたしました。
大阪弁護士会には会長1名、副会長7名がおります。弁護士会には7つの会派があり、そのうちの一つ「友新会」(ゆうしんかい)より、ご推薦を受け、無投票にて当選させていただきました。

私自身は、十数年、弁護士会の継続研修に携わる委員会で活動してきました。副会長として活躍する先輩方への憧れに似た気持ちがあったのも事実です。
適齢期が回って来たということもあり、一念発起し、やるからには、弁護士会の会員である弁護士が、誇りをもって仕事をし続けられるよう尽力し、そのことで弁護士の活躍の場が広がり、少しでも市民や企業の皆様のお役に立てるようにと考えた次第です。

今年の大阪弁護士会の会長は、福田健次弁護士です。母校大阪大学の大先輩でもおられ、学生の法律相談部のときからずっとお世話になっています。そのご縁を大切にしたいと考えています。

福田会長の掲げるスローガンは「悩まんと 頼りにしてや 弁護士を ‘ひとりやない’」です。「コテコテの大阪人」である会長が、史上初めて掲げた大阪弁のスローガンです。
会長が目指すのは、身近で頼りがいのある弁護士・弁護士会です。
「こんなこと弁護士に相談してええんかな」と思い悩むより前に、弁護士に相談してほしい、という想いが込められています。

7人の副会長はそれぞれ10個程度の委員会を担当しています。
私は、研修、弁護士倫理、司法修習、厚生・会員サポート、綱紀、懲戒、法72条(非弁護士行為の取り締まり等)など、主には弁護士の活動を裏で支える職務が多いです。綱紀、懲戒は「支える」というより、会員にペナルティを科す手続ですが、その一方で、会員ができる限り、そのような手続に付されるに至らないように弁護士会の取り組みを考えていきます。
死亡、心身の故障等により案件の処理ができなくなった会員から、業務を引き継ぎ、処理する弁護士を推薦する制度にも携わっています。

そのほか、子どもの権利、法教育にも携わります。私自身、この分野で仕事をしてきたわけではないですが、大阪青年会議所の理事時代に、わんぱく相撲大会の実施に取り組んだことから興味があって志願しました。
これらの委員会は本当に幅広い活動をしています。4月から始まった成年年齢の引き下げや、18歳・19歳を「特定少年」として、重大事件について実名報道を制度上は一部可能にする改正少年法が施行されたことへの対処など、重要なテーマに取り組まなければなりません。

また、福田会長は大阪弁護士会で対外的広報を担う「広報室」の創設者であり、弁護士会の活動を対外的に発信することに大変尽力されてきました。私は、この「広報室」担当の副会長でもあります。いろんな場所に出かけ、いろんな方法で発信し、弁護士会の存在感を高める取り組みに、楽しみながら携わります。

このように今年度は、クライアントの方々のために働くというより、弁護士・弁護士会のために働く1年となります。ご迷惑をおかけしないよう、事務所の先輩、同僚の弁護士にバックアップをお願いしています。
とはいえ、ご不便をおかけすることも多々あるかと思います。1年間、これまでと違った視点で仕事に取組むことで経験を積み、見識を深め、いずれ事務所に持ちかえって、クライアントや友人の皆様のお役に立てるようにと決意し、走り出したところです。
ご指導、ご鞭撻のほど、心よりお願い申し上げます。