ライブドアが680億円を配当

 片井 輝夫

2009年08月01日

LDH(旧ライブドアホールディングス、旧ライブドア。以下、ライブドアといいます)が、約680億円を配当する配当案を6月26日の株主総会に提出しました。
2009年1月には、フジグループの持株会社であるフジ・メディア・ホールディングス(以下、グループを含め、フジテレビといいます)に対して損害賠償として約310億円を支払うことをライブドアに命じる判決が出たのですが、それでもなお680億円もの金額を配当するというのです。

ライブドアは2005年にニッポン放送の支配権を獲得しようとしてフジテレビと激しく争いました。
しかし、この一連の買収騒動の中で、ライブドアは、フジテレビから新株発行による資金440億円を、さらにリーマンブラザーズから転換社債で資金800億円を手にしていました。この転換社債は、ライブドアブームに乗って株式に転換され市場で売却されていきました。結局ライブドアはこのとき1240億円の資金を入手したのです。

その後、堀江社長が証券取引法違反に問われて、2006年、ライブドアは上場廃止になりました。
さらに、ライブドアは不採算部門からつぎつぎと撤退するなど、事業としては縮小方向となり、前期では500億円以上の損失を出しました。それでもライブドアの資産は約1200億円もあるそうです。
ライブドアがこのような多額の損失を出しながら倒産しないのは、ひとえにこの時に集めた莫大な資金があるからです。

ところで、ライブドアの一般株主ですが、多くは上場廃止までに、ライブドア株を手放したと思われます。この一般株主が手放したライブドア株をファンドや外資系金融機関などが、安く拾い集めて保有していたようです。
これらのファンドは、前記のライブドアの保有する豊富な手持ち資金に魅力を感じて、上場廃止とわかっている株式を安く入手したのです。
今回、これらのファンドは、大株主としてライブドアに圧力をかけ、株主に対して配当させるという方法で、投下資金を回収するとともに利益を確保しようとしているのです。
こういった流れからすると、ライブドアの今後もある程度読めてきます。
どうやら、ライブドアは、数年先には消滅するか、もしくは非常に規模の小さい会社として存続するということになりそうです。
ライブドアは、他にも一般株主から数百億円規模の損害賠償請求の裁判を提起されており、敗色濃厚です。
今回の配当は、これらへの弁済資金をいくらか残して、ファンド株主に先に配当したとみることもできます。
一般株主からの訴訟の結論が確定すれば、ライブドアは清算に入るやもしれません。