事務職員のエッセイ

2018年12月15日
耳から栄養

初めまして。スオミュージックと申します(好きな国:フィンランド=フィンランド語でSUOMI、趣味:音楽=MUSICとを合わせた造語です。)。
どうぞよろしくお願いいたします。
師走ですね。今年の抱負、もう思い出せません。
さて、10月に名古屋で開催された全日本吹奏楽コンクール中学校の部(午前の部)を聴いてきましたので、初エッセイはこのお話から。

略して全吹コン、ご存じでしょうか。吹奏楽の甲子園、といったりもするようです。
中学校の部、高等学校の部、大学の部、職場・一般の部があり、それぞれ地区大会、支部大会等の予選を経て、上位校が全国大会に出場します。

コンクールは午前の部(15校)と午後の部(15校)とに分かれて審査、表彰式が行われ、出場校は金・銀・銅のいずれかを受賞します。
午前の部は朝9時から始まります。購入したパンフレットを左に、鉛筆を右に、気分は審査員です。各校の演奏を聴きながら、金・銀・銅を自分なりに審査して過ごすのが私のお決まりです。
審査は、課題曲(毎年4~5曲が課題曲として指定されます。今年はめずらしくワルツが課題曲に入っていて新鮮でした。)と自由曲を1曲ずつ、制限時間12分間で演奏します。
どの学校もやはり上手の一言に尽きますが、金賞(だ!と私が予想)の学校は圧倒されるものがあります。

そのなかで一番心を打たれたのは、山口県の中学校でした。30人に満たない編成にまず驚きました。舞台に上がる上限人数には制限があります。ほとんどの学校が50人前後の編成です(吹奏楽コンクールには、Aの部とBの部がありますが、詳細は省きます。)。
人数が少ないということは、楽器の数が少ないことは言わずもがな、それだけで総音量は小さくなり、ダイナミックな演奏にも物理的な限界があります。
けれどもその学校はそんなことは微塵も感じられず、音にまとまりがあり、とても美しいハーモニーでした。ひとりひとりが楽器を響かせ、とにかく美しくて、聞き惚れてしまいました。

各校が12分間にそれまでの練習の成果を一音一音、一打一打に込めます。
コンクールは聴きどころだけでもなく、見どころも満載です。なんといってもパーカス(パーカッション。打楽器です。いまもパーカスと略すでしょうか・・・)の立ち回り。
打楽器ですから、様々な楽器を4~5人ほどで担当しますが、この打楽器はこの人、ではなく、とにかく分担して打つことが求められますので、シロフォン、ハープ、ドラにスネアにトライアングル、タンバリン、ティンパニ、シンバル、ピアノへと、それぞれ自分の次の持ち場に立って一打してすぐに別の一打の連続です。太鼓を打ちつつ、一秒後のドラ打ちに備えたり、太鼓打ちつつシンバルを鳴らす(太鼓の上にシンバルの片方が取り付けてあり、上からもう片方のシンバルでたたく!)等々。機敏で颯爽とした動き、ひと息つくまもなく打楽器から次の打楽器へと移動します。中には管楽器パートの子が途中ピアノを担当するという二刀流の奏者もいました。

各校が工夫して演奏に臨んでいて、とても満たされた心地で充実した時間を過ごしました。
最後に、先述の学校はというと、見事に金賞受賞。おめでとうございます。
耳からも栄養が必要だとしみじみ感じつつ、ひつまぶしを食し、名古屋スイーツを食し、口からも栄養をしっかり摂って帰路につきました。

スオミュージック