事務職員のエッセイ

2017年05月15日
ウズベキスタン・リターンズ

友人とウズベキスタンに行ってきました。13年ぶり2度めのウズベキスタンです。
昨年、テレビ「世界遺産」でサマルカンドのシャーヒ・ズィンダ廟群をやっていました。とてもきれいです。
私の記憶の中のシャーヒ・ズィンダ廟群は、あちこちタイルが剥がれていて、全体的に砂ぼこりにまみれて残念な感じでした。
それが何と色鮮やかで美しい!
テレビの技術のせい? だけではないはず。絶対修復されている!
さっそくネットで調べると、やはりその後、何年もかけて大修復が行われたようです。
こんなにきれいになっているとは! もう一度行けということか! このGWはウズベキスタンに決まり!

両替をすると大量の札束。
ここは13年経っても変わっていません。あいかわらずのインフレです。
1000スム札100枚の束で約1500円です。(レートのいい両替の場合)
毎日、かばんに札束を詰め込んで持ち歩きます。食事をして「50,000スムです。」と言われると一瞬、高っ!と思いますが2人で750円です。札束半束を支払います。

13年経って変わっていたことは、ホテルやレストランが増え、何と言っても観光客がものすごく増えて観光立国になっていたことです。
かつて地元のハマム(イスラム式の銭湯)に行くと、「何でこんなところに外国人が」と驚かれたものです。激安の地元価格でお風呂に入りマッサージも受けました。
それが、今やハマムにも観光客が押し寄せ、地元価格の数倍の外国人価格が設定されるようになっていました。他にも外国人価格が設定されているところが少なくありません。

車道は高架になり遊歩道が整備されていたり、かつてはレストランが1件しかなかったところにも今は何件も並んでいたりします。
13年前は、人々はそんなに観光客慣れしていなく、「大阪人にとってウズベキスタンで値切り倒すことなんてちょろいもんだ。」と豪語していました。後でちょっとやり過ぎたかなと気の毒になったことさえありました。
かつては、日本人観光客はとても珍しく、町中ではよく写真を撮らせてほしいと言われました。
それが今や、みやげもの屋は流暢な日本語でまくしたててきます。(エジプト化またはやトルコ化という)
もうあなどれません。

でも、ウズベク人は基本的に素直で、他人に親切な人種のように思います。
そういえば、今回サマルカンドで泊まったホテルに毎回必ず冗談をいうマネージャーがいました。
何か聞くと必ず一回反対のことを言ってきます。向こうはからかったつもりで楽しんでいるようです。私たち大阪人はわざと騙されたふりをして大げさに驚き返してやります。マネージャーは慌てて謝って「本当は・・・」と言ってきます。ウズベク人は素直です。

かつては、町に英語表記や道案内もなく、レストランも少なく「もっと観光に力を入れたらいいのに。」と思っていましたが、今のウズベキスタンは違います。
モスクやマドラサの修復も閉鎖してすることをせず、みんなが観光している横で、毎日少しずつ修復して観光資源である建物を美しく保つことにも力を入れています。
かつてのタシケントには、小さくて薄暗く人もまばらな国営の百貨店しかありませんでしたが、今はシネコン、フードコート、ボウリング場入りのショッピングモールもできています。但し、一流ブランドが入るまでにはまだ何年かかかりそうです。

13年の間にずいぶん変わりました。
勝手なもので、不便だけれど素朴で、まだ人々が観光客慣れしていない昔の方が良かったなと思ったりもします。

今回は、以前に知り合いになった人のところにも、当時の写真を持って訪ねてみました。
15才のかわいい少年は30前のおっさんになっていて、あまりの驚きに友人はコーラを全部こぼしてしまいました。
ウズベキスタンの伝統工芸品である、細密画の小箱の職人のドゥルベックさんも訪ねてみました。
前に行ったときに、数多くいる小箱職人の中でも、断トツの技量とセンスの持ち主である彼の作品は素晴らしく、数点買って帰って今も我が家の玄関に飾ってあります。
今も工房はありましたが、経営者としての仕事が忙しく、今はあまり作品を作っていないとのこと。それでも少しだけあった彼の作品には、一目で彼のものわかるセンスが健在でした。
ドゥルベックさんは昔の面影のまま、やや髪は薄くなっていましたが、私たちが行くととても喜んでくれ、前はここでこういうポーズで写真を撮ったとか彼の方から言ってくれ、本当に覚えてくれているんだと、訪ねた私たちの方が嬉しくなりました。

他にも前に行ったレストランやホテルなど、覚えているところを見に行ってみました。
サマルカンドのレストランは2階建てに改装してお客さんも増えて賑わっています。
タシケントのレストランも川辺にきれいな遊歩道が整備され店もこぎれいに改装されていました、ほぼ満席です。
ブハラのB&Bの看板はおしゃれなものに掛けかえられていました。
やはり観光客が増えているからでしょうか。ちょっとした景気の良さを感じます。

13年ぶり。
前の記憶が残っていてちょうどいいくらいに変化を楽しみ、懐かしむことができる期間でした。
もっともっと経ってから行っていたら、町中にスタバやマクドナルド、ケンタッキーが立ち並びがっかりしていたかもしれません。

また、いつか行けますように。
世界が平和でありますように。

 


▲日々修復する人たち


▲美しくなったシャーヒ・ズィンダ廟群


▲シャーヒ・ズィンダ廟群のタイルのアップ

イスラム建築マニア