2010年11月01日

中学、高校と英語が好きでした。
しかし、当時の英語の勉強といえば、ほぼ文法と読解のみで、話すことはおろか聞く練習の機会を作るのも大変で、予約してラジオを録音するなどしてかなりの努力をしなければできませんでした。
それでも、実力がピークであった大学入試直後に留学でもしていれば語学力は飛躍的にアップしたのかもしれないけれど、ぼーっとしているうちに、気がつけば司法試験の受験生活に突入し、英語は遠い世界の話になってしまいました。

そんな私の英語生活に転機が訪れたのは司法修習生のときです。
栄光事務所に修習生としてお世話になった際に、留学直前だった池田弁護士がネイティブの先生を招いて英会話の勉強会をしていたのに参加させていただけたのです。また、池田弁護士のカナダ留学後、弁護士として栄光事務所に入所し、他の弁護士とともに英語を習った時期もありました。
また、弁護士になってからは、暇を見つけては海外旅行に出かけるようになり、10年くらいかけてなんとか旅先での英会話には不自由しなくなりました。

しかし、自分のなかではずっと「こんなはずじゃない・・・」という焦燥感が残ったままでした。特に出産後は趣味の勉強にはなかなか時間がとれず英会話のレッスンを中断してしまい、同業の友人達がこつこつと英語のレッスンを続けているのがうらやましくてなりませんでした。

そんなふうに停滞していた私の英語生活に最近大きな転機が訪れたのです。
昨年、子供にようやくDSを解禁したのです。子供がDSを使うのは1日に30分。あとは機械が空いているのです。
これを利用しない手はないと、調べてみるといろいろなソフトが出ていました。
取り寄せてみたところ、ヒアリングの勉強にはDSほど便利な機械はないことを発見しました。毎日ゲーム感覚でいろいろなソフトをこなすうちに気がつくとヒアリングの力がびっくりするほどアップしたのです。
それまで断片的にしか聴き取れなかったディズニーアニメの英語がすべて意味のある音として耳に入って来たときの感動は爽快としか言いようがありませんでした。勢いにのって、事務所の若い弁護士を誘い、再びネイティブの先生を招いての英会話教室も再開しました。

おもしろいもので、そんなことをしていると、英語を使う仕事(といってもEメールで裁判所への出頭を要請したり、段取りを打ち合わせたりする程度ですが)が舞い込んできたりもしました。
そんなこんなで英語熱が高まっていき、勉強していたソフトがTOEICであったこともあり、今年の9月に受験してみることにしました。
受験当日、母に下の子供の面倒を見てくれるように頼み、上の子を模試に送り込んでから試験会場に向かいました。
試験を受けるのは司法試験以来です。
受験会場でも必死にDSで単語の最終チェックをしている私を横目に雑談中の女子学生の二人組が(私がイヤホンをしているので聞こえているとは思わなかったのか)「自己啓発?」と笑っていましたが、こちらは思い出したようにときどき顔を出す負けず嫌い魂が最高潮に達しているので、そんな視線にめげることなく最後の瞬間までがんばりました。

結果は885点。なんとヒアリングはほぼ満点。ちなみにTOEICの満点は990点です。
密かに目標としていた900点には届かなかったけれど、最初にしてはまずまずの成績だと思います。何よりスコアアップが図れるということは、まだぼけていないことの証であり、実はそれが一番嬉しかったりもします。
次回の受験予定は1月。
次回はリーディングを要領よく解く戦略をきっちり遂行して、900点突破を目指したいと思っています。