弁護士のエッセイ

2012年06月01日
片付ける

「断捨離」(だんしゃり)という言葉をご存じだろうか。
もともとはヨガの言葉から来ているようであるが、要らない物が家に入って来るのを断ち、家にある不要なものを捨て、物への執着から離れることにより、物の片付けだけにとどまらず、身軽で快適な人生を手に入れようとする考え方のことらしい。
すこし前までは聞いたこともなかったけれど今は非常にポピュラーな言葉であるようだ。

このような言葉に感銘を受けるくらいであるから、当然私は片付けに苦しむ人間である。
幸い仕事では優秀な秘書がファイリングをしてくれるので、私は必要な書類を彼女のところに持っていけば適宜わかりやすい形で整理してもらえる。

問題は私生活である。
つぎつぎに流入してくるダイレクトメール、チラシ、学校関係の手紙、保険関係の書類など毎日毎日いろいろな物が我が家に流入してくる。
ちょっと保留・・・などと考えて数日たつと座るためにあるはずのソファがわけのわからないもので埋まってしまい座れなくなることも珍しくない。
これではいけないと、最近家から帰ると真っ先にチラシ類をチェックし、資源ゴミと普通ゴミと置いておくものに分けることにした。
そして、できるかぎり保留を作らずすぐに捨てるのを原則にした。
これだけでもずいぶんと散らかりかたが違う。

雑誌類も原則できる限り捨てる。
子供の雑誌も下の子の月齢をすぎて1年たった物は中身をみて懐かしむことなく薄眼の状態で(しっかり見ると捨てられなくなるので)断固捨てる。

おもちゃも不要と判断したものはもちろん迷ったものもとりあえずゴミ袋に入れて1か月隠す。
1か月探さないのであれば不要なものとして捨てる。
絶対に子供にいるかどうか聞かない。聞けばいると答えるに決まっているのだから。
街でもらうチープなおもちゃや紙でつくる雑誌の付録は、もらったときや作ったときに1か月とか1週間とか内心で寿命を宣告させていただく。
寿命がくればとりあえずのゴミ袋に入れる。そういったもののなかで稀によく遊ぶおもちゃもあるがほとんどは間もなく壊れるので問題はない。

ときどき何かある種類の物に集中して捨てる。おもちゃ、本、洋服、古くなった食品、化粧品、薬、プリント類。
できれば、日程を決めたほうがいいのだろうけど、あまり決めるとしんどくなるので、思い立ったが吉日ということにする。
このように捨てて捨てても結構な物が残る。

あとは物の収納場所を決めるのが次の作業である。
収納場所が決められない場合はどうしても捨てられないのか再検討。
できるだけ新しい収納家具などは買わないようにがんばるが、思い切って買うときは今あるものをすべて収納してもまだ3割は余裕のあるスペースをつくるようにする。

また、捨てるかどうか保留中のものを置く場所も決めるのが実は非常に大切。
とりあえず捨てない書類はクリアファイルに入れて電話の横に置くことにした。
決めただけでストレスがだいぶ違う。

文房具などどうしてもいちいちしまうのが面倒なものは見栄えのよい収納道具に入れるようにして見苦しくないようにする。

ここまで書いた状態でこの文章をねかせて約半年。
やっぱり油断するとものがたまっていく。
それでも大そうじのときの大変さが少しずつましになっているように感じる。
なにごとも日々精進である。

弁護士 池野 由香里